Superior Column
ネットユーザーの行動特性
ソーシャルメディアの本質は「つながり」であり、重要なのは「企業とつながりたいと思う顧客のニーズ」です。
ユーザーがあえてその企業とつながりを求めるケースとして3つのパターンを考えます。
①その企業の製品やサービスが好きでつながっていたいファン
②その企業の製品やサービスで感動的な経験をしたから誰かに伝えたいファン
③プレゼントや値引きなど、つながることによってメリットが得られるユーザー
①のファン作りはロイヤルカスタマー創出の一つであり、接触頻度も高く、ファンからのフィードバックを得ることもできる反面、ロイヤルユーザーとのつながりは細心の注意が必要です。
②はニュースサイトなどに「いいね!」ボタンをクリックするなどの行動に代表されます。この場合、ユーザーに対して「誰かに教えたい」と思わせるほどのコンテンツが重要なわけでSNSは単なる拡散装置にすぎません。
③は実利的なメリットがない限りソーシャルでも自社メディアでもユーザーの心を動かすことはできません。
このように情報武装したユーザーへの対応には、企業は自らのマーケット対応の仕方を変更せざるをえなくなりました。その成功のカギは、「ユーザーの期待に応えているかどうか」です。
WEBサイトは物理的制約を越えたシームレスな世界であり、「囲い込み」という概念は通用しません。
もし、その状態が存在するなら、それはユーザーの意思で留まっているだけです。
ユーザーは自分に関係ない情報には目もくれません。
メルマガが届いても、ニーズのないものは見ないわけで、用もないのにひとつのサイトに留まることなどあり得ないのです。
ユーザーはより明確で具体的な目的を持って行動しています。
あくまでも自分の欲する目的を探しに来ているのであって、デザインを見にきているわけではありません。
また裏を返せば目的を達成できないサイトには悪印象を持つこともあります。
さらには驚くほど文章を読まずに、タイトルやリンクを見て内容を判断していますこともあり、その判断が誤解であっても運営者側がその誤解を訂正することもできません。
インターネットメディアの特徴でもありますが、ユーザーはWEBサイトに対して常に新しい情報が掲載されていることを当然と思っています。もし紙のパンフレットと同様など期待を裏切る行為そのものです。
結局のところ、ユーザーを知り、ターゲットを絞り、ニーズを把握して「企業は顧客の期待に応え、顧客にとっての価値を提供することで顧客満足を創出し、その結果として収益を上げる 」に尽きるということです。